こんにちは、映像翻訳者のル・モンです。
仕事柄、普段から色々な言葉に敏感になり、語彙力を磨くことに努めています。
ある程度の基礎単語を効率よく覚えるにはやっぱり「単語帳」はおススメです。
でも、「なかなか単語が頭に入らない!」という人もいるのではないでしょうか?
それは、相性が悪い単語帳を使っているせいかもしれません。
「単語帳がつまらない。飽きてしまって続かない。」これでは1冊1周するのでさえ苦痛になってしまいます。
下手すると無味無臭な印象になってしまいがちな単語の羅列。そんな一冊を避けるためにも、勉強しやすい1冊を選びたいですよね。
私が単語帳を選ぶときは、収録語数やレベル以外で2つのポイントを重視します。
読み物として楽しめるもの
知識だけでなく使い方を一緒に覚える
そこで今回は私が愛用している「英検1級 文で覚える単熟語」と、そのコスパのいい使い方をご紹介します!
単語帳が1周できない。
英単語が頭に入ってこない。
もっと楽しくボキャビルしたい。
単語帳を使い倒したい!
【英検1級文で覚える単熟語】を愛用している理由とコスパ最強の使い方
単語帳って、いくら掲載語彙数が多くても、身につかなかったら意味ないですよね。
そもそも、単語帳って単語がずらっと並んでいるだけであまり読み物としても魅力的でないものが多いのです。
「英検1級 文で覚える単熟語」は、色々な方法、単語帳でボキャビルを試みている自分が使ってみて、これなら飽きずに覚えられると思うおすすめの1冊なんです。
「文で覚える単熟語」おすすめポイント
この単語帳のメリット、それは。。。
✓ ストーリーの強さで記憶定着!
✓ 色々な使い方ができてコスパいい!
私はこれで一定の語彙力を身につけ、海外ニュースなどを読む際にとても重宝しました!
私が愛用したのは英検1級バージョンですが、自分が身につけたいと思う語彙レベルを収録しているものを選ぶといいと思います。
先ほども書きましたが、このシリーズは私が単語帳を選ぶ際に重視している2つのポイントを押さえています。
読み物として楽しめるもの ⇒ パッセージで雑学が身につく
「単語を文脈から覚える」コンセプトの単語本ですが、使用されているパッセージが読み物として面白い。
専門知識がなくても、ニュースや雑誌などのコラムを読む感覚で、自然に雑学も身につくような内容になっています。
知識だけでなく使い方を一緒に覚える
⇒ 単語の意味だけではなく自然な使い方を覚えることができる
個人的に日本の英語教育でありがちな、単語の意味だけを問題にしているようなテストが本当に好きではありません(笑)
意味は分かるのに、実際の「自然な」使い方が分からないパターンに陥ってしまうと思うからです。
例えば、単語そのものの意味を理解しても、スピーキングやライティングなどのアウトプットの時に不自然な「前置詞」と組み合わせて違和感のある英語にしてしまったり。
文脈から覚えることで、単語の意味とその自然な使い方を身につけることができます。
1冊で4技能を鍛えるコスパがいい使い方ができる!
この1冊だけで英語の4技能(リーディング・スピーキング・リスニング・ライティング)すべてに効果のある、コスパ最強の使い方ができます。
英語を学習するための教材は本当に色々ありますよね。
自分の苦手分野ごとに強化できるアイテムに投資することもいいと思いますが、やっぱり4技能の基礎力を1冊で磨くことができる「文単シリーズ」は優秀だと思います。
【英検1級文で覚える単熟語】とは
「英検1級 文で覚える単熟語」は旺文社から出ている単語帳で、1634語の単熟語が掲載されています。
特徴はタイトル通り、文脈の中で単語を覚えることができる1冊です。
5つのテーマに沿った短いパッセージの中で単語を覚えることができる
英単語とその意味だけを繰り返し読んで覚えるのが苦手な人にはピッタリだと思います。
テーマが秀逸!
テーマとパッセージ数
「歴史・文化」 16本
「社会・経済」 17本
「科学・技術」 16本
「環境・食糧」 14本
「医学・心理」 16本
どれも、普段のニュースで目にするようなものばかりですよね。
この『親和性』は大切です。
知らない単語が出てきても、自分が興味ある分野や聞いたことがあるような話題だと、身近に感じやすく、話の前後と紐づけて記憶に定着しやすいからです。
文章を読むことで、単語だけでなく各分野のちょっとした知識もみにつけることができます。
そこから興味を広げてそのトピックに関連する英語記事を探して多読して掘り下げても面白いです。
ストーリーの強さ
知らない単語というのは、当たり前ですが使ったことがない単語ですよね。未知のものは、なかなか記憶に残りにくいものです。
初対面の人の名前が覚えられなくても、何度も会っているうちに覚えますよね。全く知らない人でも、同じカフェで見かけるうちに、別の場所で見かけたときには「あのカフェの人だ」と気づくことができると思います。
単語も、頭に詰め込もうと無理やり覚えるよりも、周りの環境や時間帯のような「景色・画像」があると思いだしやすくなります。
単語帳の中の「景色・画像」 ⇒ どの文脈 or「ストーリー」に出てきた単語か
パッセージにはテーマに沿ったそれぞれのストーリーが書かれているので、自然と単語そのものと、前後の文章を一緒に覚えることができます。
その単語を別の文章で見ても、それを覚えたときの「ストーリー」はトリガー的に作用し「あの文章にあった単語だ」というように誘導してくれます。
本の中身はこんな感じ
見開き2ページの左に英文パッセージ、右に和訳。
ポイントとなる見出し語は赤字にされているので、付属の暗記用シートを使って覚えることができます。
その次のページにはパッセージで使用した見出し語とプラスアルファの関連語を掲載されています。
基本的な使い方
ベーシックな使い方はこんな感じです。
単語帳を暗記する時の王道スタイルですよね。
① 音声を聞きながら、パッセージを読む。
② 和訳を照らし合わせて単語の意味を覚える。
③ 暗記用シートを使って「穴埋め式」にテストして見出し語を覚えていく。
これを各テーマ、トピックごとに繰り返すだけでも見出し語1634語は覚えられると思います。
単語は繰り返し復習することで定着します。
各パッセージが短いストーリーになっているので、例えば就寝前やスキマ時間などにサラっと1パッセージを読む・聞くなど、繰り返し復習しやすいと思います。
さて、ここからは「文単」のお気に入りポイントである使い方のポテンシャルを紹介できればと思います!
4技能別!【英検1級文で覚える単熟語】コスパのいい使い方
この単語帳1冊でさらにコスパよく英語力をあげる方法を詳しく見ていきます。
精読して「1634語」以上の語彙表現を磨く!
そもそも、単語帳で太字にされている見出し語以外でも「精読」していくと色んな発見があるものです。
例えば、『歴史・文化』テーマにあるマヤ文明についてのパッセージの一部。
”They were known for their aggression and tyranny, suppressing nearby states. For them, the world was full of menace, and they were obsessed with the apocalypse.”
ここで見出し語として紹介されているのは実質太字にされている aggression (好戦性)と suppressing (抑圧している)だけです。
でも、tyranny (専制政治) や、menace (脅威)、apocalypse (終末思想)などが自分の語彙に入っていなかったらここでまとめて覚えることができます。
さらに、obsessed (憑りつかれている)と組み合わせるなら with 、というようなコロケーションもチェックできます。
細かいところに注目すると英語の表現力が鍛えられます。
見出し語以外でも精読することで、自分の語彙にない表現を見つけ「身につける」ことで、効率よくボキャビル強化できるんです。
この1冊でリスニングスキルを鍛える!
単語は発音記号もきちんと掲載し、音声を無料でダウンロードできるので耳でも覚えることができます。(CD3枚付きのバージョンもあり)
おすすめの方法はディクテーションです。
自分が試した基本的な7ステップはこんな感じです。
① 和訳を一回読んでトピックの内容を把握。
② 最初の何回かはパッセージの英文を目で追いながら音声を聞いて、スピードや書いてある英語の内容を把握する。
③ その後、一度本は置き、音声だけを聞く。
④ 音声を聞きながら英文をノートに書きだす。※1センテンスか、切りのいいところで止めながら、聞き取れた英文を書きだしていく。
⑤ 書けなかったところは再度、音声を聞きなおす。
⑥ どうしても書けなかったところは置いておいて、本を開き、書き出した内容と合っているか答え合わせをする。
⑦ ある程度スムーズに全体を書けるようになるまで繰り返す。
ディクテーションの効能は複数あります。
英語を聴きとる耳が鍛えられます。
文単にはアメリカとイギリスの2か国語で男性女性の音声が収録されているので、トーンやスピードなど色々なバリエーションのネイティブ英語にも慣れることができます。
単語のスペルも一緒に書いて覚えることができます。
漢字と一緒ですね。書かないと、スペルって覚えにくいです。
スペルが曖昧な単語(音や見た目だけで覚えている単語)は時間が経つと忘れやすい気がします。
耳が慣れ、文章も繰り返し書いて(聴いて)覚えてくると、1度に聞き取れる長さも長くなります。
繰り返しディクテーションを練習した頃には、暗記対象だった単語は当たり前のように記憶して使いこなせるレベルまで身についているはずです。
この1冊でリーディングスキルを磨く!
リーディングスキル=いわゆる読解力と解釈力を鍛えることができる方法はいくつかあります。
スラッシュリーディング
英文を音読しつつ、ある程度の塊ごとに日本語に訳していく方法です。
“For most of the last hundred million years, / Antarctica was substantially warmer/ due to higher levels of carbon dioxide in the atmosphere.”
「この1億年のほとんどの間 / 南極は著しく暖かかった / 大気中の二酸化炭素の増加によって」
こんな感じでスラッシュを入れ、その塊ごとに和訳していきます。
「英単語→日本語表現」のように、文章の細かいニュアンスをきちんと言えるかがポイントになります。見出し語以外でもスムーズに日本語へ翻訳ができない箇所があれば、それは覚えるべき語彙としてマークしましょう。
先ほどのリスニング&ディクテーションでは「英単語→英語発音・イントネーション」を身につけることができますが、スラッシュリーディングで内容を翻訳することで、見出し語も含め、自然に単語の意味とニュアンスを覚えることができます。
1つ1つ、英単語とその意味を交互に淡々と覚えるよりも、ストーリーにのせて覚えられるので定着率がいいと思います。
パラグラフリーディング
パラグラフごとに読み込むことを、パラグラフリーディングといいます。
文で覚える単熟語のパッセージは大体2~3つのパラグラフで構成されています。
3つパラグラフがある場合、1つ目がイントロダクション、3つ目がコンクルージョンにあたります。
英文ライティングの構成
① イントロダクション
② ボディ
③ コンクルージョン
基本的に英文エッセイなどは「導入」部分でこれから何について語られるのか、主張されることが示され、「結論」部分でそのパッセージが伝えたい主張が再度繰り返されることが多いです。
もっと言えば、パラグラフごとの最初と最後に重要なポイントが書かれていることが多いで、その2つの文を読むだけでもそのパラグラフが何についているか読み取れるようになっています。
パラグラフリーディングのやり方
英文読解のポイントになるパラグラフの最初と最後の文章に注目します。
この方法に慣れると、普段の長文の英文を読解する時、または英語資格試験での問題を解く際に早く内容を把握することができるようになります。
「医学・心理」テーマから上のトピックを例に見ていきます。
第1パラグラフの最初の文章は「個人の衛生についての考えは時代とともに大きく変化してきた」、最後の文章は「今日、私たちの多くは個人衛生のことが頭から離れないが、体をゴシゴシ洗っても高まる不安はほとんど軽減できない」と書かれています。
この2つの要素から、このパッセージ全体の主題が「衛星に気をつけることに対してのある指摘」であると読み取れます。
次に最後のパラグラフに注目します。最初の文章は「私たちの体から最近を取り除いてしまおうとするのは非現実的でとても危険なこと」、最後の文章は「私たちは生きるために最近が必要なのだから、この事実を受け入れるべきなのだ」とあります。
序文から展開してきた「ある指摘」がここで明確に答えられています。
イントロダクションとコンクルージョンの間にあるパラグラフ(このパッセージでは第2パラグラフのみ)は最初のパラグラフで述べられた『主張』に対する裏付けやサポートする理由が示されているボディパートになります。
このような英文構成を理解しながら読むと長文の中で何が一番大切なエッセンスなのかを見逃すことなく、要約することにも慣れてくるのでおすすめです。
この1冊でスピーキングスキルを磨く!
スピーキング力をアップする方法にシャドーイングがあります。
流した英語音声から少し遅れて輪唱のようにマネして繰り返す方法で、プロの通訳訓練としても有名です。
発音、イントネーション、ネイティブのスピードに慣れることができます。
『文で覚える単熟語』は、そのシャドーイングにぴったりの教材だと思います。
シャドーイングにおすすめの教材
自分が聞き取れる速度の英語音声
内容を確認できるスクリプトがある
文単はパッセージの長さもちょうどよいので、内容も把握し、シャドーイングしながら単語も同時に覚えることができるのでとても便利です。
シャドーイングの方法はこちらに書いています。
日英ライティング
文章の中の見出し語が頭に入っているのかチェックする「能動的な」方法として日英翻訳がおススメです。
先ほど紹介したスラッシュリーディングでは英日に翻訳しましたが、ここでは右ページにある和訳分を使います。
右の日本語を読み、それを自分で英文にして書いてみると、見出し語以外の部分の英語表現をどう書くのか、細かいところにも意識が働くのではないでしょうか。
ここでのポイントは、英文翻訳にしたときに必ずしも左のページにあるパッセージと同じになる必要がないというところです。
むしろ、他の単語で代用しているのであれば「パラフレーズ」が上手くなるので気にすることはありません。
テーマ5種類、全部で79本のパッセージがあります。
79本分、和訳文から英文翻訳する過程で英語パッセージのフォーマットのようなものも自然に身についてきます。
ライティングがある英語資格試験を受ける人には是非、活用してみてほしい方法です。
まとめ:文で覚える単熟語で英語力アップ
英単語と意味を交互に見るだけの単語帳は苦手な人、1冊1周できなかった人には是非おすすめの「文で覚える単熟語英検1級」の使い方を紹介しました。
この1冊なら、ストーリーの強さで興味を引き、文脈から紐づけて英単語を記憶に定着させることができると思います。
そして、色々な使い方ができるので、4技能を効果的に鍛えることができるコスパ最強な1冊です。
是非、色々な方法を試して使い倒してみてくださいね。


